なぜ生きる

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廊下を樹と如月花音は並んで歩いた。 いや、さっさと自分のペースで歩く樹に遅れまいと如月花音が必死に合わせているにすぎない。 花音は樹に話しかけた。 「浅見君は、高校どこにするか決めた?」 「一応百丹高校を受けるつもり」 「そう・・・、なんだ・・・」 花音は残念そうに呟いた。 「あそこ、偏差値高いよね」 「そうだね」 「遠いよね」 「そうだね」 「・・・」 「・・・」 それから会話は続かなかった。
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