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「にしても…休日だというのに、街をブラブラとは俺も暇人だな」
缶コーヒーを片手に、俺──成神士騎は、街を徘徊していた。
徘徊しているというと、なんか感じが悪いからな。散歩という事に訂正する。
実のところ、先ほどまでウインドショッピングしながらブラブラしていたのだが。
そこで、俺は気付いた。
…右を見ても、左を見ても、カップルだの家族連れだので、一人で歩いているのなんて正直俺くらいなもんで。
はっきり言って、ものすごい浮いているような気がしてたまらなかった!
ってか、視線が痛かった!!
すれ違うカップルと言ったら…俺の事を寂しいやつでも見るような目をしやがって…!
だけど。悔しいことに俺には、彼女なんていなく…休日に一緒に買い物をしてくれる女の子もいない。全く寂しい高校生活である。
そんな痛い視線から逃れるために、日差しが差す中。こうして街中避け…公園近くまでやってきたのだ。
公園の近くを通ったためか。中に目を向けた。
「ってか。懐かしいな」
昔は、ココで良く遊んだっけな…。
なのに、歳をとるにつれて。この公園とも疎遠になっていた。
「よ~~し!!久々に、公園にでも行ってみるか!」
そうして、俺は公園の出口から久々の公園の土へと足を踏み入れた!
はずだった…。
ドンッ!!
「──うお!?」
勢いよく何かとぶつかってしまった。
「痛ぅ~~!」
何とぶつかったのか全く分からずに、その場に尻もちをついた。
そして、確認するようにして俺は視線を地面から正面へと向けたのだった。
すると、そこには見慣れない制服を着た。
──金髪少女の姿だった。
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