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「……っ!?■☆Юс★ζД!?」
ぶつかってきた少女は、こちらの方を見て何やら申し訳なさそうな顔をしたかと思えば、突然分けのわからん言葉で話しかけてきた。
なんだ、やぱり外人かよ。
英語か?おれ、英語あんまり話せないんだけど。
まぁ、ニュアンス的にはおそらく『大丈夫ですか?』と言っているんだろうな。この少女の表情からもそれを察する事も出来るし。
ここは、適当に答えておくか。
「──え~っと…OK。大丈夫だ。俺は。そっちは…って、大丈夫そうだな」
案外ケロッとしている少女を見る限り、怪我もしてなさそうだ。
しかし。その少女は何やら驚いているような表情をしだす。
そして、今度は何かつぶやくと懐から何やら取り出すのがみえた。
何がしたいんだ…この外人っ。
「あーあー、言葉、通じてます?」
「うぉ!?なんだよ。日本語話せるんじゃねぇーかよ!」
「ごめんよ?ちょっとした個人的な諸事情により気持ちが昂ぶってきてね」
「諸事情って…なんだよ。ったく、こっちは外人かと思って必死になって喋ってやったっていうのによ」
これだから、金髪は…。
容姿からするに、やっぱりハーフなのだろうな。日本語話せているし、そこまで外人顔って訳でもなさそうだしな。
しかも。見慣れない制服ときている…。面倒事はごめんだ。
さっさと立ち去るとするか。
「それじゃ。俺はそろそろ行くからよ。他の奴とかに、日本語話せないフリしてからかったりするんじゃねーぞ」
──それだけを言うと背中を向けた。
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