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夕方になり、なんとか、ダンボールの片付けを、終わらせた。
蒼生さんは、疲れているはずなのに、ずっと、一緒に片付けをしてくれた。
「蒼生さん…大丈夫ですか?」
「…大丈夫…。
今日は、休みだから…。」
蒼生さんは、そう言いながら、倒れるように、ソファに、座り込んでしまった。
「あっ…蒼生さん!?」
私は、慌てて、蒼生さんに駆け寄った。
蒼生さんの顔を覗き込むと、蒼生さんは、私の手を引っ張った。
「蒼生さん…?」
「…柚希ちゃん…ごめん。
しばらく、このまま寝かせて…。」
蒼生さんは、そう言って、寝息を立て始めた。
「えっ…このままって…あっ…蒼生さん?」
私は、今、蒼生さんの上に覆いかぶさった状態で、蒼生さんに、キツく抱き締められている。
“ このままの状態で…って…私は…どうしたらいいの?
こんなの…恥ずかし過ぎて…心臓持たないよ…。”
私の気持ちを知る由もない蒼生さんは、私を抱き締めたまま、気持ち良さそうに眠っていた。
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