事件のはじまり

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「葵を返せー!」 匠と海斗は、なんとか立ち上がり、葵を掴んでる男の子をめがけて走りだした。 「チッ、やっぱりあのくらいの攻撃じゃ、死なないか。 動きを封じられたのも、少しの間だけだったしな。ならば仕方ない。 この術は、けっこう魔力使うから、使いたくないんだが………..。 くらえ!地獄の炎!!」 男の子がそういうと、辺り一面が炎に包まれた 匠と海斗は炎をくらい、倒れてしまった。 「お兄ちゃん!お兄ちゃん!いやああああ!」 葵が叫んだ。 男の子は「フッ」と笑い真の姿になった。 悪魔だった。 「お前には、大魔王さまの嫁になってもらう、さあ、来い!」 といって、煙と共に葵を連れて行ってしまった。 「………くそ、葵、葵ーー!」 匠は助けられなかった自分が情けなくて、悔しくて、叫んだ。 気がつくと匠は病院のベッドに寝ていて、隣のベッドでは海斗が同じようにベッドに寝ていた。 あれ?なんで、病院になんかに? 「気がついたようだな」という声が病室のドアの方から聞こえた。
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