事件のはじまり

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話を全部聞いた父親は口を開き、驚きの言葉を言った。 「葵を拐ったのは、おそらく大魔王の下僕だろう」 「だ、大魔王って、ゲームとかアニメとか漫画とかに出てくる奴!?」 匠が父親に聞いた。 父親はこくりと頷いた。 「大魔王は魔界にいる。 葵を拐った下僕も魔界にいるだろう。 葵が殺される可能性は絶対にないけど、葵を助ける事はかなり難しいだろう。 死ぬ可能性も高い。 私は魔界に行きたくても、家の地下にある魔界の入口に近づいただけで、弾きとばされてしまう。 だから、大魔王から葵を取り戻す事には協力は出来ない。 それでも、葵を助けるに行くか?匠」 父親が匠に聞いた。 「俺は、何があっても葵を助けにいく。 傷?そんなもんとっくに治っている。 昔から病気とか傷の治りは、はやいんだ。 海斗によろしく言っといてくれ」 匠は、病室を出ようした。 「待ってよ。兄さん。俺も行く」 寝ていた海斗が起きあがって、匠の元まで近づいてきて言った。
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