疑いと嫉妬

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室長との電話を終えて、賑やかな店内に戻る。 「ごめんね」 「…室長、仕事の話?」 彼女が上目遣いに聞く。 ここでちょっとしたいたずら心が芽生えてしまう。 室長がここに向かっていることを… 彼女には内緒にしておこうかな。 室長が突然現れた時の彼女の反応を想像して、私は心の中で笑みを浮かべる。 「…うん。急に思い出した用件があったみたい」 「…そっか…」 「…あ、あ、お肉、焦げてる!」 「あ、わ、ごめんなさい!」 室長の電話に中断された私たちの騒がしい時間が再び始まった。
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