彼女の存在

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「無理なさらないほうがいいですよ~」 そう言った私の顔を意味深な目で見上げてくる裕。 はぁ…もう!! わかってよね!! この飲み会にいてほしくないの。 いい加減察しろ! こんのっバカ課長! きっと心の中で暴言を吐いてしまったバチがあたったんだ。 「いや、たまには息抜きも必要だし俺も行くよ」 ……っ! あっけにとられて、口がポカーンと開いた私の顔を、もう一度チラッとだけみて 「佐々木!!俺も今日参加するから1名足しといて」 「あっ…はい、かしこまりました」 第二課にいる、幹事の佐々木君へ向かってそう言った裕に 「やった~望月課長来るってよ」 「本当!?」 黄色い声が飛び交いだした社内。 思わず、はぁってため息が漏れる。 「課長?会費1万円です」 しっかり、倍の1万はゲットしたものの、ぐったりしながら席に戻ると、呆れたように隣でクスクス笑ってる明石さん。 「まぁ健闘を祈るわ」 「もう最悪です」
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