彼女の存在

10/13
前へ
/35ページ
次へ
「もう麻衣ちゃん。みんなの前でやめてよ照れるじゃん」 えっ? な、なんでそこで小林が反応してくんの? 「朝倉さんの彼氏って小林くん?」 「うそ…ほんと?」 「じゃぁ名駅でキスしてたのも朝倉さん?」 えぇぇっ!? ちょっと待って!! 取り消すつもりないとか思ってたけど、 こんな展開になるなら話は別だし。 「麻衣ちゃん…みんなにバレちゃったね」 「ちょっと小林!!あの本当違いますから。小林は冗談で言ってるだけです!!」 「なんだぁ~違うの?」 「でも本当は付き合ってるんじゃないの?」 「隠さなくてもいいよぉ~秘密にしとくから♪」 違う!!って弁解する私に、みんな半信半疑で、ますます面白がってからかってくる。 だから違うのにぃ…。 なにこれ最悪。 マジありえないよ。 はぁって肩を落としたら、 「あほ…」 呆れたような口調で明石さんの声が横から聞こえてきて、ついでに 「これは麻衣ちゃんもらうチャンスかも…」 小さな声で誰かさんに言ってるのか、 そう呟いた小林の声に張本人は知らん顔してお酒を飲んでる。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1679人が本棚に入れています
本棚に追加