第1章

6/14
前へ
/45ページ
次へ
急いで出口に向かうヤルモ、慌てるとろくなことがない。 来た道を忘れ、今の階をぐるぐるとさまよう。 古の遺跡の魔物は金属で出来ている事が多い、チェスの駒の様な形をした金属の魔物たちが、ヤルモを追い詰める。 ヤルモ 「やばいよー何で上級魔物がいるんだー、僕そんなに下ったのか!?」 ガチャガチャ、カキンカキン。 色々な金属音が遺跡を反響し他の魔物を呼び寄せる。 ヤルモ 「…絶対…絶命か…」 狭い通路にうごめく魔物たち、ゆっくりとヤルモを行き止まりに追い込む。 ヤルモ 「この魔物たち…分かってて追い掛けているのか? 行き止まり何ですけど…」 ヤルモが魔銃を構える、両手を前に出し魔力を込める、少しは魔力を回復させることが出来たが…この大群を相手にするには足りない…ちなみに全回復していても、ヤルモに勝ち目は無かった。 「キシッシャー。」 先頭にいた魔物が奇声をあげ突進してくる。 ヤルモ 「うわー。」 どん。 ゴロン…ひゅー。 魔物に体当たりされたヤルモは壁にぶつかりその壁ごと、何故か落下していった。 ヤルモ 「しーーぬーー。」 暗闇を落ちるヤルモは恐怖に勝てず気を失なった。 ぷに…ぷに… ぷにゅ…ぷにゅ… ヤルモが目を覚ますと、半透明な丸っこいのがほっぺを突っついていた。 ヤルモ 「…魔物?」 「違うミュー。」 ヤルモ 「みゅー? もしかして…ネコミュー!?」 「ミュー?」 半透明だった生物に少しづつ色が戻る、三色の毛の丸っこいふわふわ浮かぶ生物になった。 ヤルモ 「ネコミュー…地上まで出たいんだけど、助けてくれるかな?」 ネコミュー 「…ミュー?…… 分かったミュー。」
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加