新しい世界で

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まぁ危なくなれば庇うなり何なりとすれば良いだろう。 こんな感じで小学1年の時間はあっという間に過ぎ去っていき、 現在中学3年である。 あと半年もしないうちに原作が始まるであろう今日この頃、 「おーい、三人とも、帰ろうぜ」 俺は何時ものように穂乃果、海未、ことりに声を掛ける。 因みに教室が違うので隣の教室までわざわざ行かなくてはならないのだがそこは気にならない。 しかし…今日という日に限って何時もとは反応が違った。 「あれ?………あ、片桐君、どうかしたの?」 ………? 片桐君?何故に急に名字で呼ぶんだ? 昨日まで普通に名前で呼んでたはずなんだが…。 まぁいいや… 「一緒に帰ろうぜ?」 すると3人は『何で?』みたいな顔をしてこちらを見る。 「…何で?」 声にしやがったよこいつ。 「いや、別に理由はないが…「わりぃ!待たせた!」ん?」 「あ、修斗くん!」 「おそいよ」 「では帰りましょうか」 何やら見知らぬ男子生徒が走ってきたと思ったら穂乃果たちが反応を示し、 急に笑顔になった。 「…お前は?穂乃果達に何か様だったのか?」 不意にかけられた質問にビックリしたのが悪かったのか 「何でもない、じゃあな」 と返し、教室を後にした。 教室を出る瞬間、修斗と呼ばれた奴が 俺に向かってどや顔を決めていたのが解った。 扉のガラスに写っていたのだ。 「………………」 俺は何事もなかったように帰宅をした。 ーーーーー家が燃えている。 いや、ふざけてはいない。 家が近くなると同時にパトカーや消防車の音が近くなり、まさかと思って俺の家まで走ったところに大惨事が待ち受けていたのだ。 「何が……は?」 俺はあまりのことに付いていけず、放心してしまう。 「君!この家の子かね?! 君の家族は?!」 「!」 そうだ家族! 父さんと母さん、妹は…"ドガァァァン!" 「うわっ?!!?」 ガスに引火したと思われる爆発が俺のすぐ近くで発生し、俺と消防の人が吹き飛ばされて壁に叩きつけられた。 「ぐ………父さん……母さん……苗…」 俺は意識を保つことができず、意識を手放し、気を失った。
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