神様と対談、そしてこれから

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「とりあえず、アンタ誰?」 あれから俺は自分の病室にいきなり叫び出したおっさんを連れて来て話を聞いていた。 「おお、すまないね。 まず私は高木総一朗と言うものなんだがね? さっきの君の歌声、聞かせてもらったよ!」 何だよこのおっさん、ギャラリーの一人だったのかよ。 「そこで!君、アイドルに興味はないかね!」 「ないな」 「即答?!あー、いや、ではプロデューサーとしてはどうだろうか?」 おい、アイドルがダメならプロデューサーかよ… どんだけ切羽詰まってんだよ? て言うかアイドルとプロデューサーって思いっきり趣向が違うならな? 「俺学生だぞ? 労働基準法知らねぇのか?」 「君を迎え入れるためなら無視したって構わない!」 いや、構えよ…… 「て言うか何で俺なんだよ?」 歌が上手かったからアイドルって言うのはまだわかる。 だがそこからどうやってプロデューサーに発展するのかが疑問だ。 「いやね?君に興味を示していた女の子を巧みに引き寄せていたじゃぁないか! あれこそ私が求めている、人を引き付けるカリスマ性なのだよ!」 「…それだと俺が犯罪おかした感じがするじゃねぇか」 「いやいや! 現にあの女の子だけじゃない、 他の人も引き付けられていた。 当然私もだ!」 あーっと? 詰まりそのカリスマ(笑)がプロデューサーに向いてるってことか? 「アンタ俺のこと聞いてないの? 家無し、文無し、家族無し。 オマケに知人もいないと来てる。 そんなやつが社会でうまくやっていけると思ってんのかよ」 それを聞いた高木のおっさんは少しテンションを落とすが、また顔を挙げると 俺の手をとっていい放つ。 「ならば私が君の後継人になろう!」 「…は?」 「はっはっは!嘘じゃないよ? 私は君が実に素晴らしい人材であると確信を持っている。 それで………どうかね?」 このオヤジは… 「そんな簡単に決められるはずがないでしょ…… 長期に置ける考える時間をくれ」 「勿論だとも! 幾らでも私は待とう! これが私の名刺になる。 是非連絡してくれたまえ!」 そう言ってポケットから名刺を取りだし、ベットの横にある机に置く。
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