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あれから一週間後に退院を果たし、
今日卒業式に望む俺だが、正直場違いであると感じている。
自主退学したやつが何故ここに居るのかと自問しているくらいだからな。
まぁその理由としては校長から折角だから卒業式に参加してはどうかと誘われたためだ。
実際中学卒業は2回目ではあったのだが、やはり人生の区切りと言うこともあり、その誘いに乗ることにした。
「えー、…………であるからして」
校長の話は長いと言うことを忘れていたため、少し後悔してはいる。
「……」
チラッと穂乃果、海未、ことりを順番にチラ見していく。
俺が退院した後、直ぐ様会いに行ったのだが、反応は予想の斜め上を行き…
『そう言えばこんな人もいたな~』といった感じの反応が帰ってきた。
俺は精神的なダメージを受けたと同時に孤独を感じ始め、卒業式の3日前からとうとう来なくなった。
実際に今日の卒業式でさえも生徒としてではなく、来賓として参加しているだけなのである。
「…………(帰るか」
俺はこれ以上この場に居たくないという気持ちに刈られ、体育館を後にした。
「………(今思えば懐かしいと感じるな。
小学生からの付き合いだったからな…。」
……それでも俺は諦めきれなくて何度もあの三人に話しかけたのに……
とても幼なじみとは思えない反応をし始めて………
「俺が……何かしたのかなぁ…」
…そもそも何でこんなに執着してんだろ…やっぱり好きだったのかねぇ?…ことり…。
はぁ………やめやめ、帰ろ…。
俺はトボトボと帰り道を歩き出し
「あれ?お前まだいたの?」
声をかけられて止まった。
「お前自主退学したはずだろ?
言っちゃえば部外者じゃん。
さっさと立ち去れば?」
あの火事の日から穂乃果達と一緒にいる
神野 修斗がそこにいた。
「……お前には関係ない。
卒業式はどうしたんだよ」
「それこそお前には関係ないよな。
あっ、そうそう、穂乃果達の面倒、
今までご苦労さ~ん。
まぁ、俺があいつらを見ていくから安心してホームレスでもやってろよ」
「……てめぇ………」
「因みに高校に入ると同時に俺はあの三人をスクールアイドルにプロデュースするんだよねぇ~。
もう三人に構わないでくれよ?
アイドル候補に傷がついたら大変だしな?」
修斗は俺を見下す形でおちょくり、挑発をしてくる。
「……アイドル……」
「そっ!
だから近寄んなよ?ホームレス!」
「(ギリッ」
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