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俺は笑いながら去っていく修斗を睨み付けながら口から血が出るほど歯を食い縛って耐えた。
修斗がいなくなると同時に始めて違和感に気が付く。
「……アイツ…何で俺が家がないこと知って………そもそも火事だって教員しか知らないはずなのに…………!
まさかアイツが………?」
くっそぉ!
アイツがもう一人の転生者か!
まさか穂乃果達と一緒にいるのは原作に介入するためか!
いや、まてまて!
確か穂乃果達は女子高だった筈だ。
アイツ女装するつもりか?
大体って……まてよ……何で俺がこんなに考えてんだよ?
あの三人とはもうなんでもないはずなのに、どうしてまた考えてんだよ…。
これ以上踏み込めばまたろくでもない仕打ちが帰ってくるって言うのに。
『話しかけないでよ!』
『セクハラですか?先生を呼びますよ?』
『もう関わらないでほしいな…』
………全て穂乃果達に言われた言葉だ…。
これを聞いた瞬間、今までに味わったことのない絶望と孤独を感じた。
今まで理解してくれていたと思っていた幼なじみに裏切りを受けた俺はその日の夜に枕を濡らし、物に当たり散らした。
「…プロデュース………アイドル……」
アイツが言っていたこと…。
高校にいけない俺はスクールアイドルに直接関わることはできない。
だが一つだけ方法があるとするなら……
Prrrrrrr…
ガチャッ
「もしもし、覚えてるか知んないけど…
っつ……テンションたけえよ。
それでその……いや、そっちじゃなくて……なりたいんだ。アイドルに!」
そう、アイドルになるしかない。
「あぁ、わかった…今すぐ向かうよ…
その………ありがとう」
俺がアイドルになるのは穂乃果達は関係しない。
神野修斗を判断するため…そして…。
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