過去の虚構

7/14
2117人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「その頃丁度、 彼氏が出来たんだよ。 あたしに」 姉が私と似た目を 大きく見開く。 思いもよらない話だったのだろう。 「彼氏……?」 そうだよ、と 私は頷いてみせた。 「家族には 絶対秘密にしておきたくて。 いちばんバレそうなのが お姉ちゃんだったから 避けてたとこ、あると思う」 寿々花は 呆けたような顔で そろそろと口を開く。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!