序章

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テーミスは二人分のお茶の用意と二人分のミルクの乗せたトレーを日当たりのいいリビングへと運んだ。 両親が相次いで亡くなって灯りが消えたようになった実家から出られたのは、姉夫婦のお陰なのだ。 この場所は在学中のコルフォド大学にも近く、自転車で10分程で通える。 実家からでも通えるが、今は大学まで実家から通っていた時の半分の距離もない。 助かっているのは私の方なのに、ネウラはいつも謙虚で感謝の言葉を忘れない。 テーミスは子どもの頃からネウラに憧れを抱いていた。
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