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これが、八年前弟を見捨てた事への罪ならば重すぎる。
なんで自分ばかり、こんな目に合うんだ。
他人の性癖なんてどうでも良いと思っていた。
吉村なんて男にも女にも手を出して修羅場ってた。
――自分に被害さえなければ。
なのに俺は、ピンク色のルージュをつけられ、金髪の肩まで伸びるヴィッグをつけられ、……ヒラヒラしたフリルのドレスを着せられている。
悪夢だ。
吐き気がする。
壁に埋め込まれた鏡で、その姿は必ず視界に入ってくる。
確かにそれほど筋肉もつかないし、女みたいな顔付きかもしれないが。
肩幅や喉仏、柔らかみのない身体は女の服には似合わないだろ。
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