5人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前をいつも見ているよ。」と言う気持ちを込めて、彼女の写真を何枚も撮り送り付ける。
其の日も其の為に彼女の後を追っていた。彼女は捨て猫と戯れて居た。
小さく悲鳴をあげる。猫が彼女の手を引っかいた為だ。白く細い指に血が滲んだ。彼女は悲しそうに笑い、その場から離れた。
俺は冷静では居られなかった。彼女が…、彼女から触れてくれた手を傷付けるなんて…!
何て愚かな猫!
気付いた時には猫は手の中で小さく丸まって居た。微動だにしない。
ああ、
「猫」も「人間」の様に「首」を絞めれば死ぬんだな。
「お前を傷付けるものは無いよ」と言う意味を込めて、彼女に猫の塊を送る。
恐怖におののくだろうか、
嫌悪するだろうか。
愛が憎悪に変わる様に、
憎悪もやがて愛に変わる。
其れならば沢山の憎悪に塗れて欲しい。
いずれ俺の為に狂える女に成るだろう。
最初のコメントを投稿しよう!