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ああ、狂おしい感情。
抑えられはしない。
お前だけを愛し、
お前だけに愛されたい。
俺が想う程、
お前にも想われたい。
ああ、狂おしい感情。
抑えられはしない。
抑えられは……。
俺は学校に向かう彼女を追った。静寂に包まれた校内。学校への懐かしさと彼女への愛しさが急に入り混じる。
彼女は知る。
いつも後ろに居る俺を。
今も後ろに居る俺を。
そして彼女はゆっくりと振り返る。
朝の穏やかな陽が差し込む廊下で、恐怖と憎悪の表情の「本の精霊」と俺の目が合った。
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