第1章 背の高い木々に囲まれた広大な数の森

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朝の冷え切った 広い土地に、ふかい深い森がありました。 しろく、澄み切った霧に包まれた早朝から、数たちは動き出します。 しゅくしゅくとした静かな雨が降る森は、 蒸気をあげた小さな けむりが方々で立ち上がります。 それをじっくり観察しながら、 みんなが集まる場所を目指して、 数の子たちは、歩を進めます。 鬱蒼としている森の中は、  にんげんの子供が1人で進むには、不必要なマイナスさも  子供の数にとっては、まったく眼中になく、  各々が約束している場所へ正確に進んでいきます。 森の中に住む。といっても、   それは年中そこで暮らしているわけではなく、      お気に入りの場所から約束の森を目指して、            遠方から歩いてくる子も 多くいます。
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