第1章 はじめに

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 共に生きてくれて、ありがとう。      たのしかったね。  家の中を散歩したり、お気に入りの場所で一緒に寝たり、  家族に話しかけてもらえると、ご機嫌だった。  あなたは人の話が、よく分かった。  何でもお見通しだったのね。  また会いたいなあ。  どこへ行けば会えるかな?  天国まで・・、行かないと・・・会えないの?  「泣かないで。そばにいる。   いつも、逢いに来る。   だから、悲しまないでね。」 中学校から帰ってきた翌日、 老猫介護をしていた メメちゃんが永眠していました。 当時、私は中学1年の折り返し地点にいて1月の終わり頃、冬でした。雨も雪も冷たく、身体だけではなく心まで凍ってしまいそうでした。 メメちゃんというのは、背中側が黒でお腹側が真っ白い外見の猫でした。私が生まれる前から祖父母の家に暮らしており、とても穏やかで温かい心の持ち主でした。他に数匹いた猫達よりも長く生きたので、23年間よくがんばりました。
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