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大崎は失神してしまった。  外、赤城山のふもとから車が2台来る。  1台はWideBody(ワイドボディ)のAeroにWingのないRearとBody全体に縦に巻く白いストライブパイナルと海のような青色のFD3S型RX-7、雨原の車だ。もう1台は迫力のあるAeroに大きなRearWingを付けた黒のJZA80型SUPRA(スープラ)だ。    JZA80型SUPRAとはToyotaから発売されていたSportsCarで、国内Supraの2代目に当たり、Supraの先代車のCelica(セリカ)XX(ダブルエックス)(海外名:CelicaSupra(セリカスープラ))では4代目に当たる。  先代のリトラクタブルヘッドライトを採用した流面形のDesignから筋肉質でグラマラスなDesignに変わった。  EngineはYAMAHA(ヤマハ)・2JZ-GTE(3.0リッターの直列6気筒TwinTurbo、大崎ワンエイティに搭載されているRB26DETTとはRival関係に当たる。元々はToyotaARIST(アリスト)用として搭載されていた。RB26同様、1000馬力のPowerに耐えるほどの耐久性がある。後にVVT-i化して46kg・mの高Torqueを得る)と2JZ-GE(2JZ-GEのNA版(TurboやSuperChager(スーパーチャージャー)を付けていないEngineのこと)で、NAにもかかわらずTurboの2JZ-GTEより燃費が悪い)の2種類。変速機は日本車初となる6速MTが採用された。  Engineの出力(TurboModel(ターボモデル))は日本仕様は規制があったため280馬力だが、輸出仕様は320馬力を達成した。  2002年の排ガス規制により上記のFD3S型RX-7と共に生産を終了したものの、今では改造車のベースになるほど人気が高く、次期Modelへの期待は高い。 「外に誰かが来た。あれは3Rotarの20B-REW、雨原のFD3Sだ。もう1つの車は2JZ-GTEの巨大Single(シングル)Turbo(ターボ)……DUSTWAYの葛西(かさい)サクラのJZA80だ」  音で智は外にDUSTWAYの車が来ていることがわかり、音だけで車とそのDriverを当てた。FD3SのほうがNomalとは別のEngineだが、EunosCosmoと間違わなかった。さらにはJZA80の2JZがTwinTurboからSingleTurboになっていることも見抜く。  じつはこれは智の特技の1つで、Engineだけで車とそれに乗っているDriverまで見抜く。別の車のEngineを換装した車までも見抜く。  和食さいとうに来たDUSTWAYの2人は店内に入る。 「来たぜ、斎藤智ッ!」 「――オレも来た……」 「やっぱり来たのか、赤城最速の雨原芽来夜。よく来たな」  ガソリンスタンドでの予告通り雨原はやってきた。
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