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「いい加減にしねーと…」
「何だよ?」
俺の言葉を遮って兵藤が吐き捨てるように言う。
「俺に襲われたとでも言い触らすか?兵藤はオカマだって言うか?それで、口封じに何をさせるつもりだ?」
「何でそうなるんだよ?」
えらい剣幕で捲し立てた兵藤がテーブル越しに上半身を浮かせて俺に詰め寄る。いつになく必死な様子に呆気にとられた俺は兵藤を宥める。
「お前が酔っ払ってした事を他人に面白おかしく言うつもりなんかねーよ。てか、お前が俺に謝れば済むことだろ?」
「坂下をからかった事か?」
「酔っ払って迷惑かけたくせに、翌朝は知らんふりで帰っただろーが。」
ズレた回答をする兵藤に突っ込むと、虚を衝かれたように無防備な表情を曝し俺を見た。
「何だよ?」
「坂下はやはりバイなんだな。」
「はあ?!」
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