第1章

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キスをしてその場を納めようとするなんてどこの少女漫画だよ。 まともに読んだことはないが、妹がキャーキャー言いながら読んでいる漫画を思い出す。 同罪どころか、素面で男にディープなキスをした俺は完全にアウトだ。 でも、兵藤はそこには触れずにソッと手の甲で唇を拭うとフラフラとその場に座り込んだ。 そして、開口一番こう言った。 「坂下は俺が好きなのか?」 「な、何でそうなるんだよ。」 やっぱり噛み合わない兵藤は下から睨み上げる様に俺を見る。 「じゃあやはりバイなのだな。」
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