第1章

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ドアを開けて入って来たのは、またもや火星人である。 陽一はもう、なにが起きても驚かない体質になっていた。 「コレハアースノイキモノ?」 「ソノヨウデス」 そもそも、なんで宇宙人が人間のことば(しかも日本語)を喋ってるんだよ。 「なんで俺はここにいるんだ?」 質問は山ほどある。しかし、この質問はしたかった。 「ソレハコッチガシリタイネ。」 緑のタコがしゃべっている。 「他に俺のような生き物はいなかったか?」 「スクナクテモマーズニハイナイナ」 「ホカノホシニレンラクデキルガスルカ?」 俺は激しく頷いた。 俺は勘違いしていたようだ。 現代社会において、連絡とは電話やメールなどのことだけと、固定観念を持っていたようだ。 「ヨシ、テレポーテーションサーバーノシュツリョクヲサイダイニシロ」 ドア以外なに見なかった部屋から、さらに俺と数匹の火星人が消えた。
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