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「りかさん、お疲れさまです!」
ドライバーの酒井が声を掛けた。
りかは、酒井の声掛けを無視すると、車の後部座席のドアを思い切りバタンと閉め、
「はいざら…」
と、小さな声で言った。
「あっ、座席のポケットにありませんか?」
酒井は、りかの不機嫌さを感じ取りながら、恐る、恐る言った。
「ねえからいってんだろ!!!」
りかは、突如、声を荒げ、酒井に言った。
「す、すみません」
「では、こちらどうぞ…」
と、運転席にある灰皿をりかに手渡した。
りかは、既に、マルボロメンソールに火を付けた状態で、酒井から灰皿を受け取った。
「りかさん、これから、あゆさんの迎えに行ってから、事務所に戻りますので宜しくお願いします」
りかは、酒井の声掛けに反応をせず、タバコを吸っていた。
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