愛の歌が聴こえる

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久しぶりに訪れたこの街は、あの頃と何も変わっていない。 旭川駅前のファストフード店。 ここはいつも彼を待つ時の定番だった。 季節外れの“シェーク100円セール”の謳い文句に踊らされ、もうすぐ雪の季節だというのにバニラシェークを飲む私。 昨夜の疲れがまだ残っている。 夏香に連れて行かれた“DRIVE”で、私は深夜まで慧たちと遊んでいた。 本当は今日に備えて早く帰るつもりでいたのだ。 しかし、私と慧を置き去りにダーツを楽しんでいたあの2人の事を考え、私と慧は仲良くなり始めた2人の気が済むまであの店に残っていた。
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