10人が本棚に入れています
本棚に追加
「お疲れ様。
アルバム作るのって時間かかるんだね。
桜が満開だった春が、
もう梅雨の季節なんだもん。
和鬼がYUKIとして、頑張ってるのは凄い。
って言うか……本当は私たちが頑張んなきゃなのに、
和鬼が台所も私好みの最新キッチンにリフォームしてくれた。
お風呂場だって、お手洗いだって
新しくしてくれて、住みやすいお家にしてくれた。
神社のお社だって」
「ボクが咲と咲久の為にやりたかったんだ。
咲は気にしなくていいよ。
ボクは今、もう一度この世界に戻ってきて良かったって思ってる。
思ってた以上に、この世界は優しいね」
咲にそうやって答えながら、
ボクはもう一つの鬼の世界を思い返していた。
最初のコメントを投稿しよう!