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『菊花園学園』
世界でその名を知らない者はいないくらい有名な金持ち進学校。幼小中高大と、全てがエスカレーター制の学園。そして、男子校である。
そんなとてつもない学園に編入が決まった俺こと、『小野寺 愁』は只今門の前で………ある人物とバトってます……。
その人物とは、今まで見たことない程綺麗というか、美形というか、どっかの王子かってくらいイケメンだけど、超超超不機嫌な顔をした人。
「……………おい、もう一回聞く。」
「………!」
「お前が編入生だな……?」
とーーーーーーーーっても低く機嫌の悪い声のトーンでそう聞かれた。……が、ご覧のとおり余りの怖さに声が出ない俺。だから必死に頭を縦に振る。
「口……」
「…?」
くち?何だ…?俺の口なんかついてるか…?
とか呑気なこと考えてると、いきなり頬を、ぐわしっ!!と掴まれ俺の口がタコの口のようになった。つか、指が食い込んでる食い込んでる食い込んでるー!!!
「口……ついてるだろが愚図。何で喋らないんだ。あ?俺に何回同じこと言わせる気だ。首振るだけなんて赤ん坊でも出来るんだよ。それともお前は赤ん坊なのか?そのあっても無くても何ら変わらない脳みそは赤ん坊のままなのか?……口があるんだからちゃんと喋れ!!!」
「ひっ、ひいいいぃぃ!!!」
…こ…これはついに限界を超えたようだ。完璧、キレてらっしゃる。指が、更にメリメリって食い込んでく…!
ま……魔王様だ…!!
そもそも俺がどうしてこんな事になってるかと言うと…
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