757人が本棚に入れています
本棚に追加
「さーて、今日は何すっか?」
既に食べ終わった市原さんがイスの背もたれで背筋を伸ばし、大きな伸びをして言った。
「海に…行きたいな」
「お、水着?」
「…そんな勇気ないけど、海、綺麗なんですよね?」
「そーだな。海水浴場はいっぱいあんな。午前中の涼しい時間に行っとくか」
「はい!」
私たちは朝食の後片付けを済まして、お母さんに告げた。
「ごちそうさまでした。この後、海に行ってきますね」
「はい、はい。気を付けんるんだよ」
「はい、行ってきます」
私たちが食堂を出ようとすると、お母さんが念を押すように言った。
「修司、気を付けるんだよ」
「…ああ…行ってくる」
私たちは母屋に戻って出掛ける支度を始めた。
最初のコメントを投稿しよう!