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「わあ…綺麗…」
その中に私の言葉も混じる。
私の視界は青一色。
正しくは2色の色違いの青。
水色の空に
紺色の海。
今にも混ざり合いそうな空と海を
水平線がかろうじて二色を分離する。
ぼんやりと立ち尽くす私を市原さんが呼んだ。
「稲森、こっち」
市原さんは賑わっている海岸とは逆方向に歩き出した。
私はサンダルを砂に埋めながら、市原さんを追った。
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