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歪んでいた視界が戻ると少し遠くに高い壁が見える。
「ここはラキス国の東の端にあるリンド区だ。魔界から最も近い人間の領地となる。」
ライの説明を聴き、ライを見る。
魔族は人間の敵だと言っていたから人化の魔法を使うのだろう。が、そうなるとちょっとセキュリティの高い所には入れない。
封魔石という魔力を使えなくしてしまう特殊な石を入口に設置してあるからだ。コレは魔族にも有効。
ならば俺がライと一緒にいれるように何とかしようじゃないか!!
「ライ、ネックレスとブレスレットとリングどれがいい?あ、アンクレットもありか?ピアスでも可だ。」
にっこり笑ってライに似合う装飾品を考える。髪はシルバーだし、目はゴールド。人間にゴールドアイズはいないから人化の時は何色にするのかな?
「その質問の意味を問うてもいいだろうか?」
キョトンと首を傾げる仕草がめっちゃ可愛い。
「魔法で人化しちゃうと一緒に入れない所が増えるから、神力でライの意思で人化出来るもの作ろうかと。」
俺的にはピアスかな?片耳に真紅のシンプルなやつ。ライってば耳に結構穴空いてるんだもの。
「コタロー殿の見立てで頼めるか?」
ちょっと考えてライはそう答えた。じゃあ、ピアスね!
「はい、あげる。」
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