よくある展開ですよね?

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強い光に閉じていた目を開くとそこはディ○ニーランドではなく、白い空間……でもなく、会社のオフィスのようだっだ。 「…。」 かなりガッカリした。異世界転生の定番をちょっと期待していたんだよ。萎えるわー。 「到着~。ようこそ、箱庭へ!僕は君の世界を管理している井戸(いど)です。さっきも言ったけど異世界に行ってくれるよね。」 バサバサと資料を用意し始めた。何かすごい量の紙が俺の前に積まれて行く。 「井戸ー、高橋が第3会議室で待ってるってよ。」 奥の方から聞こえる声に返事をしながら井戸は紙束を抱えて移動をはじめる。 「小太郎君、ついてきてね。今から転生先の管理人と細かい調整があるから。」 ……いや、だから俺は転生するとか言ってませんがね?本人無視して話がどんどん進んで行くのはなぜでしょう? はい、俺が声に出してないからですよねー? 「…拒否権。」 「え?ココに来た時点で無いけど。前の世界では存在が無かった事になってるし、うっかり死ぬか転生するかなんだけど。まぁ、死を選ぶ人もいるんだよね。実際今から転生先の擬似体験をしてもらうけど、耐えられない魂なら此方で強制的に輪廻にもどしたりね。本人にとっては好き勝手にしやがって!って思うだろうけど、こちらもハイリスクだから余り異世界干渉したくないんだよね。まぁ、あのまま立っていたらぶつかって来たバイクに押されて踏切りに侵入、運悪く特急列車に跳ねられて肉片を撒き散らしながら壮絶な死を遂げるんだけどどうする?」
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