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「コタロー殿が行動しやすい様にしてくれて構わない。では、少し遅くなったが夕食に行こうか。」
のそりと起き上がって俺に手を差し伸べる。
じゃ、手を繋いで食堂まで行こうね~。
あ、そう言えばライ、ごめん。勇者一人死んじゃった。
「…何があったのだ?」
俺の指示に従わずゴルゴーンの巣穴を覗いたんだよ。
ほら、伝承とかではゴルゴーンは目を合わさなければ大丈夫、的なニュアンスで書かれているからさ。
「とんだお馬鹿さんだったのだな。」
そう。しかも太古の森で迷子って勇者としてどうよ?
「我はそんな奴に倒されたくない。」
そうだよね、ラスボスってライになるよね普通。例え勇者より世界の事を考えていても、やっぱり人間の敵と認識されて居るから勇者は此処へやって来るのだろう。
「何人もの勇者が魔の森へ入りこの城へ来たが、純粋に迷子でたどり着けない勇者は始めてだ。」
うわぁ、変なレアケースに当たったんだな俺。
でもさ、ライが倒されて無いなら勇者って弱いの?とか思っちやうんだけど。
「いや?過去に8回ほど我も転生しているのだ。記憶はほんのりと有る程度だが、魔王の役割は理解しているつもりだ。」
なんかごめん、聞くべきじゃ無かった。
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