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そう思った瞬間、凛ちゃんのポケットからガ○使のテレ~の着信音が流れた。
「はぅわっ!私笑ってませんよ!?寝てただけですよ!?」
と立ち上がって大声を出した。いや、寝ててもアウトだ。
周りからはクスクスと笑い声が上がり校長は今にも怒り出しそうだった。
「凛ちゃん早く切らないと!」
「あ、そうでした!」
凛ちゃんは慌ててケータイを取り出し、ケータイの画面をみた。
「あれ?...ひt」
そのとき、おかしなことが起きた。
なんと一斉に他の生徒のケータイから着信音がなり出したのだ。
あまりにも異常な量の着信音に体育館中でパニックが起きた。
もちろんおれにもなにが起きてるかわからない、
ただこのことが異常なことぐらい。
「痛っ!」
「どうしたの!?凛ちゃん!?」
突然、凛ちゃんが頭を抱えだした。
「頭が....いたい....えっ?なにこれ?頭からなにか流れ込んでくる、....だれ?」
凛ちゃんは突然、一人ごとのようにつぶやきはじめた。
「ダウン....ロード?」
そして、それは凛ちゃんだけでなく他の生徒も頭抱え出した。
そして、それだけで終わらない。
「凛ちゃん!」
朱音は凛ちゃんの名前を呼んだ。
なぜなら、凛ちゃんの体から光の粒子の様なものが漏れ出している。
そして、その量に応じて凛ちゃんの体が透け出しているのだ。
「朱音ちゃん....私こわいよ!」
「凛ちゃん!....痛っ!」
凛ちゃんは今にも泣きそうで朱音にそう言った。
朱音は必死に凛ちゃんを抱きしめる。
そしてその現象は、凛ちゃんだけに留まらず周りの人も光の粒子が漏れだす。
そして、それは朱音も例外ではなかった。
「朱音!」
おれは全力で朱音の元へ駆け出す。
「兄ちゃん....」
朱音とおれは互いに手を伸ばしあう。
だが、おれは朱音の手を取ることなく、朱音達は体育館から姿を消した。
おれは頭が真っ白になった。
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