第1章

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朱音の支度が終わり、俺もお見送りするために玄関へ向かう。 ドアを開けて待っていたのは、やっぱり凛ちゃんだった。 「あ!朱音ちゃん!洸兄ぃ! おはようございますぅーw」 「おはよう」 「おはよー!」 さっきから凛ちゃん凛ちゃんいっているが、立花 凛(たちばな りん)という朱音の幼馴染の友達である。 外見は髪は少し明るいクリーム色で、ふわふわとした髪型で高校生とは思えない幼い顔立ち。 身長も朱音より小さい、性格はまぁかなりのど天然だ。 あと、凛ちゃんの兄は俺の幼馴染の一人だったりする。 凛ちゃんに軽い挨拶をすませ、朱音と凛ちゃんを見送った。 見送った後リビングに戻り、ふぅとソファーで一息つく。 途端に静かになった家に時計の針の音が鳴り響いて俺は時計に目を向けた。 今の時間は7時半、朱音には今日はバイトだと言っているが、バリバリ入学式に参加する予定だ。 朱音に言ったら無理して参加しなくていいよとか言われそうだからな。 なのであと1時間くらいずらして高校に行こうと思う。 ふと、朝の朱音との会話を思い出す。 実は今この家には、俺と朱音の二人だけで暮らしている。 なぜ、俺たちがこの家で二人で暮らしているかという理由は三つある。 一つは俺が小学生のときに親が離婚したことで親父との連絡は途絶えた。 二つ目は3年前に母親が交通事故で亡くなってしまったことだ。 三つ目は叔父などの親戚はすでに他界してしまっていてるので、誰にも引き取られることはなかった。 そのことがきっかけで俺は高校をやめて、朱音と二人で暮らしていけるように日々バイトを繰り返している。
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