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「二度と近付かないでくださいね。この塔には姫を食い殺す魔物が居るのです。だから、絶対に近付かないでください」
アリシャは、大きく頷いた。
キラクに怒られたことはあっても叩かれたことはこれが始めてだ。
結局、その日を過ぎても頭の上がずきずきと痛んでいたが――、アリシャはブレイブの魔物にいつか会いたいと本気で思ってしまったことは確かであった。
その日を境にハーキマの森に歌声は響く。
毎日、毎日同じ時刻に、風に乗せて。
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