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確かに、登季子さんの料理を食べるときと食べるスピードは特に変わりないように思える。
……喜んでくれてるなら、よかった。
――一度きりの人生よ。後悔しないで。
猫さんが永井さんに言った言葉を思い出す。
今の仕事がどういうものなのか、僕にはまだよくわからない。
けれど、必要な店なのだろうということも最近分かってきた。
今の生活で困っているところも特にない。
僕の人生の先はまだまだ見えないけれど、猫さんが何者なのか、きっとこれから分かることもあるだろう。
もうしばらく、この店で働くのもいいかもしれない。
これから僕がどんな人に出会っていくのか、猫さんとの関係がどうなっていくのか、それは多分また……別のお話。
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