第1章

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相変わらず口が固く、どの大学に通っているかは教えて貰えなかった。 最寄り駅で何回か擦れ違い、挨拶をしても彼女は身構えるように身体を固くして会釈を私に返した。 私が成人し一年ほど経ったある日。 『大人振った』二人の内の一人が結婚する事になり、その二人と三人で会う事になった。 二人は懐かしい昔話に花を咲かせていた。 二人とは正反対に私にとって学校は辛い事が多く楽しいとは言い難かった。 男性がいたら絶対に話せないような事を二人は当たり前のように話していた。 その時も『そんな事、他人に話していいの?』と内心思っていた。
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