第1章

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私は相変わらず恋愛話にはクールだった。 いつしか話題は彼女の事になった。 やはり最寄り駅付近で彼女と擦れ違っても気が付かない振りをされるらしい。 『やっぱりね』私はその言葉を喉の辺りで飲み込んだ。 私と彼女はお互いに視力が良いと知っている為か、彼女は私を無視出来ないでいたらしい。 目が合うと戸惑いながらも会釈をしてくれたが、近付くとそれとなく逃げられた。 そしてまた例の彼の話。 『私とTちゃん、二人とも彼の事好きだったよね!』 二人はお互いに頷き合っていた。
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