第1章

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この『大人振った』二人はバラバラにしてしまうと、お互いに対して妙に常識的になり、遠慮するような物言いになる。 そして私は子ども扱いされたような嫌な気分になるのだ。 二人共『私の方が大人よ』と私を間に挟んで意地を張っているようで私にとってはいい迷惑だった。 沢山恋をしたり、いい恋をすれば早く大人になれるのだと彼女逹はきっと思っていたと思う。 その彼女逹から彼の噂を思いもよらず聞く事になった。 『B市辺りで弟と二人で生活しているらしい』 彼は大学に進学したのか、就職したのか結局は何もわからなかった。 そしてTちゃんの披露宴を最後に私達はそれ以降会わなくなった。
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