第1章

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私が実家を離れてから十数年になる。 中学時代を一緒に過ごしたクラスメイトは誰一人私の消息を知らない。 苦い思い出から逃れたいが為に連絡を絶った訳ではない。 未だに中学時代のクラスメイトに会いに行きたいとは思わない。 懐かしく思うが帰りたいとは微塵も思わないのだ。 夢に出てきた彼女は中学生にも見えるし大人にも見えた。年齢不詳の外見をしていた。 私の実家らしき家に彼女は私を訪ねて来たようで、その家で数時間一緒に過ごしたのだが、彼女は何の前触れもなく姿を消してしまった。 私は必死に彼女を家中探し回るのだが見つけられない。
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