第1章

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出掛けた日は確か日曜日だったと思う。 最寄りの駅前に待ち合わせをして、その高校にニ人で向かったのだった。 今でも覚えている。 誘いの電話を彼女から貰った時の彼女の様子。 ちょっと焦った感じで声も少し上擦っていた。 彼女はその本音を隠して電話を掛けてきたのだ。 電話を切った後、彼女には私以外に誘える友人がいない事に気が付いた。 彼女がその高校の文化祭に行きたかった理由は、その高校に中学のクラスメイトが進学したからに他ならない。 そして私は一緒に文化祭に行くには実にうってつけの相手だった。
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