第1章

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二人から聞かされても無関心だったし、決して話題にする事もなかった。 恋愛について、冷めた発言をする私に彼女は安心していたのだと思う。 私はクラスメイトが誰に恋をしていても決してからかう事はしなかったから。 文化祭に出掛けた当日、彼女とどんな会話をしたのかよく覚えていない。 ただ、その高校への道のりがやたら遠く感じた。 電車を乗り継いで一時間以上掛かったと思う。 中学のクラスメイトが進学した高校の中ではかなり遠方の高校だった。 私はそんな長い道のりの中、何を彼女に話したのかまるで覚えていない。 彼女は自分の高校の話しを殆どしなかったように思う。
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