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「危ないなんて
ヤンキーの総長なんて立場は
いつだって危険だよ」
佐条くんは
どこか楽しげに笑っている
もうすっかりヤンキーを
やっていることに慣れたのか
それとも彼にはゲームのひとつなのか
取り敢えず臆するところは無い
「それに
我が校の風紀、生徒を
攻撃する奴がいたら
守るのが生徒会長だろう?」
目を細めて言った
仲間を大事だと思っているのは
佐条くんも有宮くんも
同じなのだと思った
「そうですけど…
あたし、心配で…」
「それは
僕のことが?」
「え……?」
「それとも
あいつのことが?」
佐条くんは微笑を浮かべ
あたしに近付く
どきりとして見上げると
優しげな瞳があった
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