ヘッドの采配

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「だから彼らの居場所を 守るために ボランティア活動を させることにした」 「はあ? んな…だっせーこと…」 「喜んでしてるけど?」 「…む」 確かに舎弟たちは ゴミ拾いに没頭している 「いい舎弟を持ってるじゃないか 鶴の一声 この顔で提案したら すぐ納得してくれたよ」 「……」 佐条くんの言葉に 有宮くんは どこか照れ臭そうに そっぽをむいたままだ 舎弟を褒められたことが 嬉しかったのか それとも 人間的に舎弟たちの信頼を 得ていることが照明されたことに 照れているのか どちらにしても この不意打ちのアイディアに あたしは思わず微笑んでしまった
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