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就業時間終了。
時計が17:30ぴったりを指すのを見計らって私は立ち上がった。
「お先に失礼します……」
誰に言うわけでもなく、
カバンを持ってフロアを後にする。
従業員100名ほどの医療機器開発メーカー。
経理担当の私は、決められた自分の仕事さえこなせれば、定時に帰ろうと誰にも何も言われない。
配属されて3年も経てば
どの時期が忙しくて、
どの時期がヒマなのか大抵見当がついて、
今は、比較的、仕事があまりない時期。
だから今日はしばらく行けてなかった英会話の教室を予約していた。
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