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「ダキア!!」
叫ぶ俺の横を疾風の如く駆け抜け、例の調査員がゴーレムの拳めがけて呪術を発動した。
「水霊よ!我が命に応えろ! "インテンス・フロー"!!」 ゴオォォォー!
呪文を僅かに省略したため威力は落ちたが、激しい水流によってゴーレムの拳をダキアからそらす事ができた。
「エジスタさん、ありがとうございます。おかげで助かりました。」
「ダキア、礼は奴を倒してからでいい。気を抜くな!」
調査局にはあの人みたいな凄い人がいるのか。
そんな事を考えていると、俺も調査員=エジスタに注意された。
「オイ、新入り、モタモタするな!早くしないと…」
「エジスタさん!危ない!」
だが既に遅かった。
ドゴォォーン!
ゴーレムが彼に反撃してきたのだ。
「ぐはっ!」
彼はそのまま6メートルほど飛ばされ、俺とラフィアの近くに落下した。
「きゃっ!血…血が…!」
「大丈夫ですか!?先輩!先輩!」
と、俺とラフィア様は心配したのだが…
「ん?これは…ケチャップ!?」
俺が言うと同時にエジスタさんはムクリと起きた。
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