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「あぁ。久しぶりだなダキア。お前最近どうだ?ちゃんと寝てるか?」
「もちろんさ(笑)ところでシリウスはどうして…」
ダキアが最後まで言う前に ゴウンッ!!
ガラガラ! ズドォーン!!!
と地震と間違うような轟音がギルドを襲った。
「くっ…!いったい何なんだ!」
「シリウス!さっき任命式をやった会場に強大な魔力を感じる!」
「んなっ!?」
その直後、
「キャアァァァー!」
悲鳴が響いた。
「悲鳴だ!揺れも収まったようだ。ダキア、行こう!」
「あぁ!急ぐぞ!」
***
俺達が例の場所に着くと、先ほど任命式ををやったとは思えないほどの惨劇が起きていた。天井は落ち、壁は原型を留めないほど破壊され、あちこちにガラスの破片が飛び散っていた。…血痕も少しとは言えなかった。
そして俺達の目線の先には、少女を片手に握りしめた鉄の巨人型魔獣・キャスルア・ゴーレムがいた。
「っ!あれはラフィア様!シリウス、俺がゴーレムを引き付ける。その間にお前がラフィア様を助けろ!」
「分かった。いくぞ!!」
ちなみにラフィアとは、時空矯正ギルドウィレンドルフ長官の孫娘である。
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