第1章

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「おーい、こら。お前等サッサと片して周り見に行こうぜ」 ゴロゴロゴロゴロ、自宅じゃあるまいし!!と豪語する竜也は、この旅行をとても楽しみにしていた。 自然好きな私達。 ネットで想い想いに調べ上げた場所を上げた結果、ダントツ人気で竜也の調べたこの村の民宿に決まった。 なので人一倍テンションが高い。 「竜也、あの二人移動中かなりテンション高かったし疲れたんだよ~」 「それはわかる、無駄にテンション高かったし!!見た?後ろの席のオバサンの迷惑そうな顔、俺たまらず狸寝入りしたし」 ぶはっと思い出して吹き出す。 確かに滅茶苦茶迷惑そうに顔を始終しかめていた。 此処に着いた今となっては笑い話。 「ったく、お子様め!!そこの二名、お前等の荷物押し入れ突っ込んどいたから必要になったら自分で出せよ?」 何だかんだと口を動かしながら手も動かしていた竜也は匠の頭に拳骨を落とす。 「いってぇ!!!」 たまらず頭を抱える匠。 それを見て笑い転げる直子。 来て良かったとこの時本気で思ったのだ……。   この後に起こることも知らずに。
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